告白

姉のおごりで、映画「告白」を観ました。

２人とも湊かなえさんの原作は読んでいたので、「本が原作の場合、映画の面白さがそれを上回ることはほぼない」と過剰な期待をせずに観に行きました。

観終わった感想は、

これは！すごい！
すごい映画を観てしまった！

二時間弱で、一度も瞬きをしなかったのではなかろうかというくらい、微動だにせずスクリーンに釘付けでした。
実際に、姉も自分もアイスコーヒーに一度も手をつけずに、観終わってから一気飲みしたくらい。

原作は原作で、淡々とした、それぞれの"告白"にすぅっと寒くなるような怖さを感じますが、映画ではその怖さを残しつつ、さらに怖かった。

松たか子、木村佳乃、岡田将生、そして１年Ｂ組の生徒役の子たち。キャスティングもピッタリで、あの配役でなければこの衝撃作は撮れなかったことでしょう。

それから、中島監督。そんなものには興味ないかもしれませんが、是非、日本アカデミー賞最優秀賞をもらってください。
原作をほぼ忠実に映像化したような、中学生が持つ独特のノリや、それぞれの"告白"による時間軸のぶれを上手く利用した演出や、人間の脆さが浮き彫りになっていく過程とか。

もはや、どう賞賛していいかわからなくなってきました。
もう一回観たい。

だが、簡単に人にはすすめられない映画でもある。

去年の、情緒がまだ安定していないころの自分だったら確実に途中退席していただろうし、原作を読んでいない人がただ話題作だからと観に行くと大変なショックを受けることは間違いないでしょう。

でも、帰りに姉と何度も言ったのは、「観ないと一生後悔するとこだったね」。

よろしければ、是非、原作を読んでから映画をご覧になってください。
すごいですから。